6−1−1 位置

調査結果から推定される断層位置を断層詳細図(図3−1−2ストリップマップ)に示した。以下に地域ごとにその特徴を述べる。

(a)北部地域:豊浦町本郷〜豊浦町・菊川町境付近

地形調査で述べたように、北部は断層変位地形が明瞭でない。その後の調査でも最新の活動を示す断層の位置は特定できなかった。現段階では、本郷川・川棚川支流より若干北東山側の扇状地や崖錐堆積物の下を通るものと推定される。

北部・中央部の境界は、地形状況より雁行していると考えられる。

(b)中央部地域:豊浦町・菊川町境付近〜菊川町下岡枝付近

中央部では左横ずれの変位が明瞭であり、この区間では断層位置は特定される。しかし、本調査では上岡枝上流地区において、断層位置が特定できておらず、泥炭層の乱れた地点や基盤岩の分布深度が深い地点の調査を進める必要がある。現段階では、沢の屈曲部の連続を延長させて、断層位置としている。

中央部・南部の境界は、田部盆地北東部の木屋川付近と考えられ、不明瞭となる西側での断層の位置関係から雁行している可能性がある。

(c)南部地域:菊川町下岡枝付近〜菊川町・下関市境付近

南部では下保木地区の精査により、断層変位と判断される基盤の落差をとらえ、断層が山裾に連続する可能性が高いことを確認した。また分岐断層として、地質境界断層が存在することも確認した。