5−3−2 地質踏査

上岡枝上流地区では、ほ場整備後の法面で、泥炭層が認められた。泥炭層は、年代測定が可能であり、断層の活動を推定する際の有力な鍵層となるため、泥炭層の分布と断層との関係を明らかにするために、ピット調査等を含む詳細な地質踏査を実施した。図5−3−2に地質平面図を示す。

本地域周辺の地質は、大きく菊川断層を挟んで北側が中生代ジュラ紀の頁岩・砂岩からなる豊浦層群が分布し、南側には中生代白亜紀の関門層群脇野亜層群の頁岩・砂岩および下関亜層群の安山岩・デイサイト質火砕岩が分布している。

第四系は、安山岩の巨礫を含む本川の堆積物と砂岩・頁岩の中礫を主体とする左支沢の堆積物が分布している。これらの堆積物中には連続性の乏しい腐植土層(泥炭層)が挟在しており、ピット調査及び法面観察により、泥炭層の分布、断層との関係を調査した。以下、詳細を示す。