5−4−4 浅層反射法探査(S波)結果

図5−4−4に本地区で実施した浅層反射法探査(S波)の深度断面図を示す。尚、測線位置については図5−4−1、図5−4−2に示したとおりである。

図5−4−4によれば、反射面は、標高250m以浅で比較的連続性の良い反射面が認められる。地表にて撓曲崖が認められる測点No.380〜540付近においては、反射面の不連続や、アバット不整合を示唆する反射面が存在し、断層運動による地層の変形を示すものと考えられる。特に、舘山地区トレンチ1を実施した地点(測点No.420)付近では、反射面の不連続が多く認められた。

さらに、測点No.200付近は、地表においても空中写真判読などで断層崖が認められた箇所であるが、ここでも、標高250m付近で反射面の不連続が確認された。

一方、深部にあたる標高250m以深においては、東に急傾斜する反射面群が数箇所で認められ、断層運動による地層の傾動を示すものと推定される。東への急傾斜が認められた箇所としては、@測点No.250〜270付近、A測点No.340〜380付近、B測点No.500〜550付近である。

尚、浅層反射法探査、ボーリング調査、トレンチ調査結果を総合してまとめた断面図については、5.4.7章で後述し、図5−4−18に示す。