3−1−3 南部地域(玉庭丘陵―米沢盆地西縁)

調査地域は、北北西から南南東に延びる山地および、これに接する米沢盆地の西縁である。南部は東鉢山地と呼ばれる山地の北端にあたり、標高660mの笹野山を最高峰としている。中部から北部にかけては低くなり、標高457mの石切山、標高368mの高戸屋山を含む丘陵となる。

これら北北西―南南東の山地系に対して、南南西から北北西および北西に山地に斜交して米沢盆地に流れ込む河川が発達する。玉庭丘陵では北から犬川、黒川、鬼面川(小樽川)の3河川で、東鉢山地では大樽川である。米沢盆地に流入する各河川の両岸には段丘面が発達し、南の鬼面川や大樽川流域では段丘面を被う崖錐が部分的に存在する。また、東鉢山地では、稜線の東西斜面に地すべりが存在し、特に東側は広大な地すべり土塊および崖錐が平野部まで及んでいる。