(12)マイグレーション処理

重合記録断面は、発震点と受振点が一致するゼロオフセットの記録をならべたものであり、その縦軸は時間である。反射波は、地表から反射面に垂直に入射して再び地表にもどってくるまでの往復走時に対応する時間のところに表示される。このため斜め方向から反射してきた波も各点の直下に表示され、結果として記録断面上の反射面の位置や傾きは地下の実際の反射面のものと異なってくる。真の地下構造をあらわすためには、反射面の位置などを移動させて、実際の傾斜および位置を復元する必要がある。 

一般に地質構造が大きく変化する部分では、弾性波の散乱や回折現象が著しく、明瞭な反射波を観測することは困難なため、上記の処理を必要とする。