(3)大寺No.7孔(掘削深度10m)

〈層相記載〉

本孔は、地表より深度0.24mまで、表土からなる。深度0.24〜1.30mは旧耕作土からなる。深度1.30〜1.98mは強腐植質粘土を主体とする。深度1.98〜2.46mは、礫と細砂が互層し、細砂部では腐植分を混入する。深度2.46〜2.73mは、粘土を主体とし、礫や砂を挟在する。深度2.73〜2.81mは、弱腐植質粘土からなる。深度2.81〜3.28mは細砂を主体とし、泥岩角礫の密集部がみられる。深度3.28〜3.33mは、中腐植質粘土からなる。深度3.33〜4.31mは、礫支持で淘汰の悪い砂礫層を主体とする。礫は、細〜中礫サイズの亜角礫からなる。深度4.31〜4.38mは、細砂混じりシルトからなる。深度4.38〜4.66mは強腐植質粘土からなる。深度4.66〜5.40mは、シルト〜細砂を主体とし、一部礫を混入する。深度5.40〜6.03mは、礫支持で淘汰の悪い砂礫からなる。礫は細〜中礫サイズ主体の亜角〜亜円礫で、基質は中〜粗砂である。深度6.03〜6.67mは、細砂〜粗砂からなり腐植物粘土薄層を挟在する。深度6.17mにおいて地層が10°傾斜する。深度6.67〜7.06mは、砂礫からなる。礫は細〜中礫サイズの亜角礫からなり、基質はシルト分を含む細砂からなる。深度7.06〜7.28mは、ラミナの発達する細〜中砂からなり上方細粒化する。深度7.28〜7.83mは、腐植質粘土を主体とするが、灰色粘土薄層を数枚挟在する。深度7.83〜8.82mは、砂礫層からなる。礫は硬質泥岩や凝灰岩の亜角礫を主体とし、基質は中〜粗砂からなる。深度7.83〜7.87mは基質が腐植質を呈する。8.82〜8.98mは、シルト混じり細砂からなり有機物を混入する。深度8.98〜9.35mは強腐植質粘土からなる。深度9.35〜9.57mは、シルト混じり細砂からなる。深度9.57〜10.00mは、礫混じり砂質粘土を主体とする。

14C年代値〉

本孔の深度1.75〜1.85mの腐植質粘土より4,640±80y.B.P、深度3.3mの腐植質粘土より10,145±79y.B.P、深度4.5〜4.6mの腐植質粘土より9,620±70y.B.P、深度7.6mの腐植質粘土より10,179±67y.B.P、深度9.2〜9.25mの腐植質粘土より10,351±64y.B.P、の14C年代値が得られた。