(1)両所No.1(掘削深度8m)

〈層相記載〉

本孔は地表より深度0.32mまで盛土からなり、コンクリート片を混入する。深度0.32〜1.30mは主に粘土混じりシルト/粘土互層、礫混じり粘土混じりシルト、細砂混じりシルト、礫・シルト混じり粘土からなる。深度1.30〜1.74mは腐植質粘土(中腐植)からなる。深度1.74〜1.82mは粘土質シルト〜シルト質粘土である。尚、深度1.60mの腐植質粘土から216±40y.B.Pの14C年代値が得られたことから、深度1.82m以浅の地層は、盛土や耕作土などの人工層と考えられる。

 深度1.82〜8.00mは砂礫からなる。礫はφ0.5〜13cmの亜円〜亜角礫を主体とし、ほとんどが新鮮である。礫種は基本的には、安山岩>凝灰岩>花崗岩類(花崗岩・花崗閃緑岩・閃緑岩)>硬質頁岩・泥岩であるが、深度5.00m以深では花崗岩類の含有量が多くなる。これらの礫は近接の地山には分布しないものであり寒河江川扇状地の本流性堆積物と思われる。基質はシルト混じり中〜細砂からなり、基質支持である。深度2.36〜2.79m及び深度6.0〜6.62mは礫径小さく、φ0.5〜1.5cm程度の細礫が主体となる。

14C年代値〉

上述の通り、本孔の深度1.60mの腐植質粘土より216±40y.B.Pの1414C年代値が得られた。