(3)土渕No.3(掘削深度10m)

〈層相記載〉

本孔は、地表より深度0.11mまで、表土からなる。深度0.11〜0.78mは、シルト混じり粘土〜粘土混じりシルトを主体とし、一部礫を混入する。0.38〜0.54m及び0.68〜0.78mは、腐植質を呈する。深度0.78m〜1.45mは礫層主体であり、地山のシルト岩・凝灰質シルト岩角礫を多量に含む。また、深度1.45mにおいて地層が40〜50°傾斜する。深度1.45〜2.00mは、細砂混じりシルトからなり、わずかに炭化物を混入する。深度2.00〜3.61mは、砂礫層主体となる。礫は、主に地山のシルト岩角礫を主体とし、白色砂岩礫を稀に含む。礫径は、深度2.00〜2.70mは細礫を主体とするが、深度2.70m以深大きくなり、中〜大礫を含むようになる。深度3.61〜4.38mは、腐植質粘土(弱腐植)を主体とする。深度3.79m付近で、地層が20°傾斜する。深度4.38〜5.44mは粘土層を主体とし地山のくさり礫を極少量混入する。また、深度4.74〜4.80mは砂礫の薄層を挟在する。深度5.44〜6.24mは、礫混じり細砂質シルトからなる。混入する礫は、中〜大礫サイズのシルト岩角礫が点在する。深度6.24〜7.55mは、角礫層主体となる。細〜中礫サイズのシルト岩角礫が密集する。深度7.55〜7.99mは、粘土と角礫層が互層し、粘土層は弱腐植を呈する。深度7.99〜8.66mは、腐植質粘土を主体とする。全体に腐植度は強く、炭化物を含む。深度8.66〜9.26mは角礫を主体とし、地層が20°傾斜する。礫は、シルト岩・凝灰質シルト岩の細〜中礫からなる。深度9.26〜10.00mは、粘土〜シルト主体で、シルト岩礫を所々に混入する。地層は10〜45°傾斜する。

14C年代値〉

本孔の深度3.85mより>34,450y.B.P、深度4.55mより48,249±675y.B.P、深度8.56〜8.58mより>42,350y.B.P、深度9.15mより>44,090y.B.P、の14C年代値が得られた。