5−5−1 ボーリング調査

この地区では空中写真判読よって従来報告のない位置に低断層崖が観察され、地質踏査では断層の想定される位置の西側に地層の急傾斜が確認されている。このような条件では断層の正確な位置をボーリング調査によって絞り込み最終的なトレンチ実施位置を選定すると同時に掘削すべき深度を明らかにする必要がある。

この地区の場合、庄内平野東縁とは異なり第四紀層は比較的薄くトレンチ候補地としている位置は沖積地となっているため、幅の広い変形帯が存在する可能性は低く、ボーリング調査の深度は比較的少なくて良い。ただし、断層による変位と判断される低断層崖は2条並列しており、この2条のリニアメントを横断する2箇所での調査が必要となる。