7−2−1 庄内平野東縁断層帯

庄内平野東縁の断層帯では北部の区間(観音寺断層)あるいは、南部区間(松山断層)ともにトレンチ調査などから完新世の活動は明らかである。また、累積変位量からみた平均変位量は、反射法探査のデータから庄内層群中の火砕岩の基底に約400mの高度差があり、平均変位量は0.1〜1m/1,000年の範疇に入る。また、段丘面の撓曲による変位量やボーリング調査による変位量から判断すればB級の活動性を持つ断層として取り扱うことができる。

立川町における大深度ボーリング資料に示された庄内層群の深度などからは、最上川以南の地域でも同様の平均変位量をもつことが明らかである。このことは、庄内平野東縁の断層帯が南北30〜40kmにわたって第四紀における活動性が同じレベルにあることを示し、この区間が同時期に活動することがあるかを明らかにするための調査が必要となる。