7−1−3 山形盆地断魔帯

山形盆地では、従来並列・雁行する数多くのリニアメントが示されそれぞれが独立した名称で扱われてきた。本調査では、活断層の更新世における累積変位や更新世後期以降の活動の有無、および地質構造の特徴から以下の区分を行う。ただし、この区分は地形的連続を主として基準としており、同時に活動する区間としてとり扱うものではない。

1)大石田町横山から富並・白鳥・長善寺に至る区間とこの断層から分岐・並列する断層および前縁部に発達する活褶曲帯を一つの断層系とする。

2)村山市湯野沢から河北町日和田に至る、主に山地と低地の境界をなす断層系

3)寒河江市東部から高瀬山前縁、中山町金沢、山辺町大寺、山形市村木沢・柏倉に至る断層系

4)上山市街地の北西側から南部に連続する可能性のある断層系と蔵王西麓の撓曲崖

これらの断層系は、従来の報告と異なる位置を示している区間もあるが、地表踏査結果と空中写真判読の結果を総合して、図7−1−2に示した位置とした。

表7−1には本報告で示した断層の区分と「新編 日本の活断層」に示された断層の呼称を対比した。