6−2 現場データ取得

調査はミニバイブロサイスを震源とする「共通反射点重合法(CDPスタッキング)」に基づく反射法探査であり、受振点間隔10m,発震点間隔10m標準,チャンネル数120,標準重合数60で探査を実施した。調査の原理は図6−2に示し、調査の作業概念図を図6−3に示した。探査に使用した機材および測定の仕様は以下に示した。

<測定期間>

平成9年10月22日〜10月31日

<発震系>

震   源        ミニバイブレーター1台

スイープ数/発震点   5〜20回

スイープ周波数     10〜120Hz

スイープ長          20sec

発震点間隔          10m標準

総発震点数          431点

<受振系>

固有周波数          10Hz

受振器数/受振点       9個

受振点間隔          10m

総受振点数          456点

<記録系>

探鉱機            ディジタルテレメトリGDAPS‐4

サンプル間隔         2msec

記録長            3sec(相互相関後)

チャンネル数         標準120チャンネル(最大196チャンネル)

                VP. 1〜VP. 30−196チャンネル

                VP. 31〜VP.281−120チャンネル

                VP.282〜VP.430−184チャンネル

                VP.431〜VP.457−120チャンネル

測定に際しては、起点から測量により10m間隔で木杭等のマーキングを行い、これを受振点の基準とした同じく発震点もこのマーキングに沿って実施したが、受振点の配置はより直線的としたため、発震点がマーキングから離れる場合には、補助としての発震点をもうけた。

受振器は受振点ごとに9個グループ/チャンネルのものを使用し、表面波の低減化空間的エリアシングの防止、設置点のローカリティの平均化を図った。受信器は受振点を中心に測線方向に等間隔で展開し、地面に直接埋設するか受信器スタンドを用いて設置した。

以上の条件で取得した記録例を図6−4−1図6−4−2図6−4−3図6−4−4図6−4−5に示した。これらの記録例から現地における測定は比較的ノイズの少ない安定したデータが取得されたと判断され、表層から反射走時1.3〜1.5秒の反射波が確認される。