(2)<地質構造>

新庄地域北部(新庄市−鮭川村地域)では鮮新世〜更新世中期の地層はほぼ南北走向で10〜30゜東傾斜の単斜構造を示す。このうち北から鮭川にほぼ沿った地域を通って南は本合海,大蔵村に至る東西幅1〜1.5kmの範囲は傾斜40〜60゜の急傾斜帯を形成しており,この前面に鮭川断層が通ると推定される。

新庄地域中部〜南部(舟形町長者原周辺地域,舟形町堀内−大石田町駒篭)には南北に伸びる背斜構造が2本推定される。西側の背斜構造は北側にプランジし,新庄市角沢付近から舟形町富田付近を通って南に連続する。これの西側の新庄市角沢から舟形町長者原を通って舟形町堀内に連続する向斜部には長者原断層が推定される。東側の背斜構造は舟形町鼠沢付近から尾花沢市西野々付近に達する。2本の背斜構造の間の向斜部には舟形断層が推定され,これは国道13号にほぼ並行して連続し,新庄市鳥越付近から尾花沢市毒沢付近に達する。