(4)松山町石名坂−山寺地域

この地域では、松山町石名坂付近に緩やかにたわむ丘陵状の段丘面が分布し、その周辺に低位段丘U面が見られる。相沢川と最上川の間には、沖積段丘が広く分布している。この沖積段丘と東側の丘陵地の境界付近には、崖錐地形が連続するが、南部の山寺付近には、低位段丘T,U面が分布している。

この地域では、松山町石名坂付近に見られる中位段丘U面に緩やかなたわみが見られ、この丘陵状の地形の西側に傾斜変換部や連続の悪い低崖が認められる(SL−13)。このリニアメントは変位地形である可能性は高いが、低位段丘と沖積段丘の境界や沖積段丘に見られる低崖の連続性が乏しいためBランクとした。

これに対して、松山町茗ヶ沢から山寺にかけての地域では段丘面や崖錐地形の中に低崖や傾斜変換部が連続的に観察される(SL−14)。このリニアメントの西側には沖積段丘に低崖や傾斜変換部が観察されるが、やや連続性に乏しいためBランクとした。