2−1−1 庄内平野東縁断層

最上川の下流部に位置する庄内平野は、南北約40km東西が5km〜20kmの広さをもち西側は日本海に達し北は鳥海山、南は朝日山地の北端部で境される。東側には標高250〜350mの丘陵地が南北に連なっている。この丘陵地と平野の境界をなすものが庄内平野東縁断層帯である。

最上川はこの平野の中央部を南東から北西に向かって流れ、酒田市の西で日本海にそそいでいる。平野の北部では月光川、日向川などが西に向かって流れ直接日本海に達するが、平野中央部では相沢川が断層の想定される付近で最上川に合流する。

平野東側の丘陵地では、主要河川は東西方向の流路をもつが、これに合流する小河川は南北の方向性をもつことが多い。また、東西方向の河川は丘陵地を流れる部分で急傾斜かつ比高の大きい谷壁を形成している。丘陵地を流れ最上川に合流する相沢川の流域には南北方向に幅の広い低地が現在の流路とは分離して分布している。この低地付近から南側では最上川以南も含めて丘陵地と平野の境界が、約2km東よりとなっている。