(4)波形処理

@初期処理

波形処理のうち最も重要な処理は,パルスの短縮,短い周期の多重反射の除去,スペクトルの平滑化,等を目的に実施するデコンボリュ−ションである.この処理を良好にするため,次の前処理を実施した.

・プレフィルタリング…再帰型のフィルタ−を用い,位相特性は次の位相補償で併せてミニマムフェ−ズに直した.

・位相補償…デコンボリュ−ションが有効に働くためには,トレ−スがミニマムフェ−ズ特性であることが条件の一つである.測定系でもっともこの条件を満たさないものは,探鉱機のフィルタ−の位相特性である.これをミニマム位相特性に戻すフィルタ−を設計し,補償を行った.

       

・振幅補償…次の2段階に分けて実施した.

a.全トレースよりオフセット距離(震源−受震器間距離)別に振幅の時間減衰特性を統計的に求め,この特性の逆数で振幅補償を行った.

b.次に各トレース別に,所望のゲ−ト幅で平均振幅の時間変化を求め,振幅補償を行った(AAC).

Aデコンボリュ−ション

自己相関演算のゲ−ト長 700msec、フィルタ−長 80msec、ホワイトノイズ3%のタイム・バリアント型プレディクティブ・デコンボリュ−ションを用いた.

デコンボリュ−ションテストを図3−2−12図3−2−13に示す.