1−6−3 法林寺断層

小矢部川団研グループ(1974)や竹村(1983)は、福光町法林寺などで埴生累層中ないし段丘堆積物を切る小断層の存在や変形構造を指摘しているが、主断層の位置及び構造は把握されていない。また、寒川(1992,1997)は安居大堤窯跡群の逆断層について1586年の天正地震によるものとしているが、東側隆起であり、現在考えられている西側隆起の逆断層という構造と一致しない。

空中写真判読において、中位〜低位段丘面と考えられている地形面に、撓曲様地形・低断層崖様地形・溝状凹地様地形などの多くの変位地形らしき地形が認められた。

これらの地形面は、年代測定などはされていないものの、地形学的に中位〜低位段丘面と考えられており、これらの地形面に変位が認められることから、法林寺断層は比較的活動的な活断層であると考えられる。