(1)イベント時期

 高清水断層の1トレンチ、1ピットの調査から得られたイベント発生時期を図6.1.2にまとめた。図中の表示は図6.1.1に同じである。

 最新イベントについては、東城寺地区で確認された最新イベント(1,945〜4,205CalyrBP)と蓑谷地区で確認されたイベント(6,520〜3,678CalyrBP)が別なイベントであるとすれば、再来間隔は、2,000年〜3,000年となり、現在ほぼ再活動の時期に達している。

 しかし、蓑谷地区周辺の地形とピットの状況から確認されるものは最新のイベントと判断される。蓑谷付近には平坦な段丘が広がっており、その地形形成時期が古いので、その後の活動があると、断層変位地形が残されている可能性が高いが、それは認められない。また、最新活動が、著しく遠い丘陵の山麓線などの移動したとは考えにくい。したがって、東城寺地区と蓑谷地区で確認された最新イベントは同じものであると判断した。その結果、最新のイベントの時期は、4,205〜3,678CalyrBPとなる。