(1)地形・地質概要

 当地区は、高清水断層南部の山際の断層から平野側(西側)に500〜600m離れた位置に相当する。低断層崖は、蓑谷の集落の南部を北西に流れる池川が作った扇状地面(低位段丘II面)上に位置し、集落のほぼその真ん中を南北に約1.2kmにわたって追跡できる。崖を作った断層は、山際の断層に比べると、地形的な明瞭さから、最も最近まで活動し地形変位を与えていた可能性がある。なお、低位段丘II面上には表層を削り込んで網目状の旧河道跡が発達する。それが作る面を低位段丘V面とした(図5.2.2.1)。