イベント１については、変位・変形しているＢ４層の年代値が、３，８２０±４０ｙｒＢＰ（４２６０−４１５０ＣａｌｙｒＢＰ）、それを覆っているＢ２層の最古の年代値が１，９７０±４０ｙｒＢＰ（１９５５−１８７５ＣａｌｙｒＢＰ）であることから、最新イベントは、暦年補正値（中央値）で、４，２０５−１，９１５ＣａｌｙｒＢＰとなる。

　イベント２〜イベント５の年代範囲は、２万５千年〜２万１千年前の狭い範囲に入り、もし、不整合として読んだこれらのイベントが、断層活動に伴うものであったとすれば、４千年間に４回イベントがあったことになる。なお、当地区においては、１８，８８０ｙｒＢＰ（２２４８５−２２３２５ＣａｌｙｒＢＰ）のＣ０層堆積以降３，８２０±４０ｙｒＢＰ（４２６０−４１５０ＣａｌｙｒＢＰ）のＢ４層堆積までの間の約１４，０００年間地層が欠如しており、この間のイベントの有無については不明である。

　以上のことから、当地域のトレンチからイベントとして確実に読みとれるのは、イベント１（４，２０５−１，９１５ＣａｌｙｒＢＰ）だけである。