当地区においては、推定断層位置は、五差路(標高62.6m)を通って北東−南西方向に延びる高さ約1.5mの低崖に続くものと推定されている(図5.1.3.2)。断層と地形的に変形していない低位段丘V’面構成層との関係を直接観察するためには、旧支沢出口にあたる五差路(標高62.6m)の下を掘削するよりほか方法はない。しかし、低位段丘V’面構成層が本当に変形していないかどうかは、断層直近西側の上盤でも確認できると判断し、道路西側の水田においてピット掘削を行った(図5.1.3.3)。
したがって、当地区の目的は、断層上盤側(西側)の低位段丘V’面構成層の確認とその年代値から、最新イベントを推定することである。