(1)地形・地質概要

 岩木地区は、安居地区と同様、断層は山際よりも250m平野側に位置し、その背後(西側)にバルジ(北東−南西走向の地形の高まり)が存在する(図5.1.3.1)。断層と山麓境界との間には、低位段丘III〜V’面までが分布し、幅約100mmのバルジは北方安居から連続するものと思われる。バルジ形成に参加し、地形的に変形していると見られるのは低位段丘IV、IV’面構成層である。低位段丘V’面構成層は、バルジと山際との間に広く分布するが、バルジによって閉塞され、北東方の旧支沢出口では幅20m前後となっている。なお、低位段丘IV’、V’面については、低位段丘IV、V面と年代差はないと思われるが、亜段として区別した。