表5.1.2.1に示すとおり、当地区においては、約2万年前以降に少なくともイベントが4回あることが明らかとなった。イベント1は5,750yr(暦年補正値で6,520CalyrBP)以降、イベント2が11,880〜7,360yrBP、イベント4が22,510〜12,580yrBPとイベント3を除いていずれも年代範囲は、5千年以上の幅がある。それぞれこの間に2回以上イベントが存在する可能性もあるが、これらの年代範囲のどこで起こったのかを示す情報は今のところ得られていない。一方イベント2は、上下の地層の年代値が正しいとすれば、11,880−11,860yrBP間に限定される。
当地域では、後述するように法林寺地区のトレンチでは得られなかった2万年以降、複数回のイベントを推定することができた。最新イベントについては、イベント1がそれに相当する可能性が高いが、他の地区の結果と併せて検討する。