トレンチ掘削個所は、法林寺地区(法林寺断層)・東城寺地区(高清水断層)の2個所で実施し、ピット掘削個所は、安居(東)地区・安居(西)地区・岩木地区(法林寺断層)、蓑谷地区(高清水断層)の4個所で実施した。
それぞれ調査方法を順に追って説明すると、
掘削調査位置の候補地決定:昨年度までの調査で実施済み
法務局にて地権者(名前・住所・連絡先等)を調べる
候補地の関係自治体・区長に調査の説明をする
地権者への用地交渉:掘削が大がかりとなるため、掘削個所の水田・畑を、賃貸借する契約を締結させた上で作業に取りかかることとした。
掘削重機の手配
掘削位置の詳細検討・決定(極浅層反射法探査結果等を参考にする)
掘削形状の検討
掘 削(表土・耕作土を除く)
掘 削(地山の掘削:検討した形状になるように注意する)
掘削面整形・清掃:立鎌およびねじり鎌を使用して、重機掘削面を平滑にする。また、平滑にした後、流水にて表面のゴミ・ホコリ等を取り除く。
観 察:仕様に示されているとおり、1/20の縮尺で観察を行った。観察は、砂レキ層であればレキの堆積構造や不整合面等に留意するなどした。
試料採取:14C分析に供する試料の採取を行う。掘削面に炭質物(木片等)が分布する場合に、構造と年代が特定できるように採取可能な個所では、試料の採取を試みた。
一般公開:法林寺地区のトレンチは、委員会(現地検討会)の意見により一般の見学者を対象として週末の2日間に公開を行った。(11月21,22日)
埋戻し:掘削時と逆順で、地山掘削土を先ず埋戻し、重機により転圧を行った。重機転圧が不可能な地区では、地山掘削土の改良を行った。東城寺地区では地権者からの要望により掘削個所に排水用ドレーンを設置した。
完了・引渡し:埋戻し完了後に、地権者に現地状況を確認してもらう。不備がある場合にはその場で指摘を受け、直す。土地使用の賃貸借料の支払い。
掘削方法は、図4−4−1に示す通りである。