5−5−2 高清水断層

活断層によって変位を受けている段丘堆積物中の変位量、年代値が求まれば、過去数万年間の断層の活動性(平均変位速度)を一応把握することができる。ただし、清玄寺地区の反射法探査の結果にも見られるように、丘陵/平野の境界断層から平野中の前縁断層まで幅400mあり、地表近くで当断層は撓曲がらみで複数に分岐している可能性が高い。このため、把握できるのは、断層の一部分の活動性である場合もありうる。最新活動時期については、断層を覆っている堆積物の分布が限られるため、確定できる可能性は低い。なお、井波町〜庄川下流間の地形測量によって、断層北半の扇状地面形成以降、変位の有無、断層の北への連続性について検討することも可能である。