3−3 呉羽山断層と地震との関係

日本全国の、過去に生じた被害地震(被害のあった地震)をまとめた文献である「新編日本地震被害総覧」 によると、呉羽山丘陵周辺で過去に地震被害の痕跡があった遺跡は、ほとんどが福岡町・福野町など県西部に集中しており、呉羽山丘陵近傍では友坂遺跡があるのみである(図3−3−1)。どの遺跡も、被害を起こした可能性のある地震として天正地震(1586年,白川断層?,M7.7前後)、飛越地震(1858年、跡津川断層,M7.0〜7.1)が考えられている。このほかに1668年に伏木・放生津・小杉で民家の損壊や高岡城の橋が潰れる被害の出た地震の記録があるが、震源などは特定されていない。今のところ呉羽山断層の活動による被害とされるものはなく、呉羽山断層と地震との関係は明らかにされていない。