3−1−2 ボーリング調査

小田川河床の断層露頭f15によって,雨滝−釜戸断層の位置はかなり絞り込めているものの,f15露頭を主断層とするには疑問点が多いことから,ボーリング調査によって主断層の詳細な位置を確実に明らかにし,その形状(地質境界,断層破砕帯の有無,形状)を明らかにする必要があった.そのため,f15露頭の直近でボーリング調査を実施することとした.

ボーリング調査は,断層破砕帯を貫く可能性がより高くなるように斜め45゜ボーリングとし,BE−1とBE−2の2本掘削した.BE−1,BE−2の掘削地点は,f15露頭の対岸(東側)の町道脇で,15mの間隔である.ボーリング調査実施地点を図3−1−3に示す.掘進長は,BE−1が15.0m,BE−2が11.0mである.

ボーリング柱状図(1/100)を図3−1−4−1図3−1−4−2に,コア写真を写真3−1−3−1写真3−1−3−2

に示す.また,1/10のコア観察記録は,巻末資料として添付した.

ボーリングのコア観察を実施した結果,ほぼ同じ標高で基盤岩である黒色泥岩を確認した.基盤岩は沖積層と考えられる砂礫層に覆われるが,この被覆層についてはマトリックスの粘土分の含有量から2層に区分した.以下に各層ごとに記載する.なお,各層の深度,層厚については,斜め 45゜で掘削して得られたコアの長さで,標高についてはそれを垂直に換算した値で示す.