3−3−1 L−1(雨滝−釜戸断層)

石英安山岩質の溶岩や角礫凝灰岩などからなる荒金火砕岩層や,安山岩質の溶岩や角礫凝灰岩などからなる小田安山岩層が広く分布している.また,部分的に暗灰色の泥岩や灰白色の凝灰岩からなる普含寺泥岩層が認められる.地質構造は不明確である.

リニアメントの近傍及び直近で,断層露頭を8ヶ所(f−1〜4,15〜18)確認した.そのうち4ヶ所(f−1,f−15〜18)は,いずれも逆断層でリニアメントにほぼ平行に分布しており,本体断層の可能性が高いと考えられる(図3−10−1図3−10−2図3−10−3図3−10−4図3−10−5).特に,f−15〜18では新しい堆積物(第四系)である段丘礫層やテフラを変位させている可能性がある.また,蔵見付近では,沖積面及び段丘面上をリニアメントが通過するが,これらを構成する堆積物を変位させる断層は認められなかった.