(2)微小地震

1978〜1987年までの約10年間の微小地震分布(西田ほか,1991)によると,鳥取県中部から東部地域にかけて,海岸沿いに数kmの幅で微小地震の活動域がある(前出図1−2).この東西方向に分布する微小地震活動域は,約40年前の鳥取地震時に動いた断層の姿にほぼ一致する.これは微小地震が地下の活断層を表している典型的な例でもある.しかし,地表における活断層の分布は中部から東部地域にかけては東西系であるが,東部地域(調査地域)になると南北系の活断層が卓越している.また,調査地域では,不明瞭であるが北西−南東方向(雨滝−釜戸断層及びその延長方向)に線状に延びる微小地震の分布が認められる.