1−6−2 測線T97−2(立川市)

測線上の標高は、測点 No.150,110,40,10に対して西から東に向かって98.9、 96.9、99.1、97.0mとゆるやかなうねりを示す。都市活断層図に示される西落ちの断層先端部は、測点No.90に相当し、この点はその東側の凸構造の裾に相当する。

浅部屈折波の解析による表層構造について、第2層の速度は全体に大きな変化はなく、1900m/sec前後を示す。 第1層の速度を1000m/secとしたときの表層の厚さは測点No.75より西側は約20mと一定であるが、これより東側において急速に深くなり、最大50mにもなる。

表層直下から基盤上部までの堆積層は、測線 T97−1と同じく1800m/sec〜3000m/secの速度を示す。

堆積層は、地表標高の変化に対応し測点No.40付近を中心にした凸構造がみられる。この構造の内部では、反射波の多少の乱れが見られ、また撓曲に伴う落差の小さい逆断層も見られる。但し、この凸構造の東側については、測線の端になり十分な重合数やオフセットがないことにより反射波が不明瞭である。

基盤深度は地表から900〜1000mで、凹凸に富んでおり、大略堆積層の変化に対応しており、測線の範囲では基盤の大きな落差は認められない。