(6)埋め戻し

埋め戻しに関しては、借地契約に基づき、沈下を発生させず、排水性をよくすることを念頭に行った。しかし、掘削に伴い出水が激しく、湧水点も標高的に高い位置にあった。契約時の埋め戻し方法では、排水性が向上しないことが明らかになった。したがって、地権者と協議の上、埋め戻し方法を変更することとした。

まず、トレンチ内で湧水している高さよりさらに50cm高く砕石を埋めた。砕石の埋め立て時には、50cmおきに十分な転圧を行った。

さらに、耕作土を1.5m確保するため、透水性のよい砂質ロームを深さ1.5mになるように埋め立てた。耕作土の客土の際には、透水性を保つため転圧を行わなかった。また、砕石に客土が流出し、透水性が悪くなるのを防ぐため、客土と砕石の境界には透水シート(ジオテキスタイル)を敷き詰めた(図5−4参照)。

埋め立てが完了した後、地権者立ち会いを求め、現地で了解を得た後、作業を完了した。

図5−2 トレンチAの形状(1/200)

図5−3 トレンチAスケッチ(1/50

図5−4 トレンチA埋戻概要図