(5)反射面の特徴

図4−6−11−4に示す深度断面には、以下の特徴が認められる。なお、同図中で、杭番号0〜110区間の標高−40〜−50m付近に見られる連続的な反射面を反射面@とする。

・ 測線の南側(起点側)と北側(終点側)で、反射面のパターンが大きく異なる。杭番号0〜110区間では、連続的な反射面が標高−1600m程度まで認められるが、杭番号110〜終点区間では地表付近を除いて反射面が見られない。

・ 反射面@は北側(終点側)ほどその深度が浅くなり、杭番号110付近で深度がほぼ0mとなり、それより北側(終点側)では見られなくなる。この深度の平均速度は、約1700m/secである。

・ 標高−50〜−200mには、上記反射面@とほぼ平行な反射面が密に見られる。標高−100m付近の反射面は、杭番号80以降で上方へ引きずられた形状を示し、杭番号100より北側(終点側)では見られなくなる。この深度区間の平均速度は、約1800m/sec〜2000m/secである。

・ 標高−200〜−500mでは、連続的な反射面が明瞭に見られる。これらの反射面はほぼ水平であるが、杭番号80以降で上方へ緩やかに傾斜している。杭番号100〜110区間で次第に不明瞭となり、杭番号120より北側(終点側)では見られなくなる。この深度区間の平均速度は、約2000m/sec〜2400m/secである。

・ 標高−500m以深では反射面はあまり見られないが、杭番号40〜60区間では標高約−1600m程度まで水平な反射面が明瞭に現れている。標高−1600m以深では、有意な反射面は認められない。