(5)反射面の特徴

図4−6−9−4に示す深度断面には、以下の特徴が認められる。なお、同図中で、杭番号0〜180区間の標高−30〜−50m付近に見られる連続的な反射面を反射面@、杭番号0〜190区間の標高−40〜−70m付近に見られる連続的な反射面を反射面Aとする。

・ 測線の中央部で反射面のパターンが大きく変化する。南側(起点側)ではほぼ水平で連続的な反射面が多数見られるが、北側(終点側)では地表付近を除いて反射面は見られない。

・ 反射面@は、北側(終点側)ほど深度が浅くなり、杭番号125〜140で上方に膨らんだ形状が認められる。杭番号180で深度がほぼ0mとなり、それより北側では見られない。この深度の平均速度は、約1640m/secである。

・ 反射面Aは反射面@と同様、測点125〜140で上方に膨らんだ形状が認められる。杭番号150〜190にかけては、標高−60〜−40mまで緩やかな傾斜(約10°)で反射面の深度が浅くなっており、杭番号190付近で不連続となる。この深度の平均速度は、約1730m/secである。

・ 標高−100〜−200mには、4枚程度の明瞭な反射面が見られる。これらの反射面は非常に連続性がよいが、杭番号100〜120にかけて若干不連続となり、杭番号160より北側(終点側)では見られなくなる。この深度区間の平均速度は、約1800m/secである。

・ 標高−200〜−500mでは、ほぼ水平な反射面が見られる。これらの反射面は、杭番号150より北側(終点側)では見られない。この深度区間の平均速度は、約1900〜2100m/secである。

・ 標高−500m以深では、反射面は見られるものの、連続性はあまり良くない。標高−650m以深では、有意な反射面が見られない。標高−600mにおける平均速度は、約2150m/secである。

・ 深度変換に用いた平均速度は、杭番号0〜150区間では水平方向にほとんど速度変化がない。杭番号150〜225区間で速度構造が急変し、杭番号225〜終点区間では標高−80mで2000m/secに達している。