3−4−5 土成町吉田〜土成

土成町吉田では低位段丘2面上に低断層崖が報告されている(岡田,1977)。しかし、土地改変のため踏査では低断層崖は確認できなかった。その南西側の中位段丘面には膨らみがみられ、その北側の中位段丘面は逆傾斜している(写真12)。神田断層のS字状屈曲部にあたり、局部的な圧縮により形成された地形と考えられている(岡田,1977,1978)。

神田断層から500〜600m南側の土成中学校付近には、低位段丘2面上に低断層崖がみられる(写真13写真14)。

土成から浦池の沖積扇状地には逆向き低断層崖があり、地溝状の凹地を形成している(村田,1966;Kaneko,1966;須鎗ほか,1968;岡田,1970,1977)。その南側の九頭宇谷川沿いに低断層崖がみられる。低断層崖の高さは2〜3mである(写真16)。その南西側の沢の頭部は風隙となっており、風隙を構成する堆積物と和泉層群の破砕帯がみられた(写真17、写真18)。