(2)新期の堆積物と断層の関係

新期の堆積物と断層との関係が認められた箇所は、図12−1図12−2に示す23箇所のうち8箇所である。

以下、各箇所の状況を整理する。

@(富士川町北松野):段丘堆積物(標高約160m)に2.5〜3mの変位を与えている。

C(富士川町泉水) :大沢スコリアを含むローム層に覆われる崖錐堆積物に変位を与えていない(図13参照)。

F(富士川町泉水南):古期崖錐堆積物に約2.5mの変位を与えている(図14参照)。

I(由比町福沢) :段丘堆積物(現河床からの比高約10m)に3〜5m以上の変位を与えている。

K(由比町中村) :低位段丘堆積物に4〜5mの変位を与えていると推定される。

L(由比町山内) :低位段丘面に約8m、さらに低い段丘面に約2mの崖地形が認められる。

M(由比町室野) :低位段丘堆積物の基底に最大約8mの標高差が認められる(図15参照)。

22(由比町北田)  :沖積層の基底に変位は認められない(図16参照)。