3−1−1 鍛冶屋断層

鍛冶屋断層は、地形調査の結果、滋賀県高月町高野から浅井町太田にかけての山地では北西−南東方向に直線状に鞍部が連なり、これと調和的な方向に谷・尾根の屈曲が発達し、尾根・谷いずれの屈曲も左ずれの傾向を示していることから左ずれのセンスを持つ横ずれ断層として分布が推定された。地質調査の結果では、杉山ほか(1994)に記載されている断層破砕帯が確認できたものの新たな断層露頭の発見はなく、断層を覆う草野川沿いの谷底平野や低位段丘面には断層変位地形が認められなかった。

今回の調査では、鍛冶屋断層は低位段丘堆積以降は活動していないものと考えられる。