(1)作業手順

作業は、次のような手順によって行った。秋葉トレンチのみ仮設道路工事や水替え工事を実施しており( )付きで示す。尚、手続きの必要箇所(国定公園内や公共道路)については事前に必要手続きを行い、民地については地権者の了解を得た。

@(バックホー0.4m3にて仮設道路工事及び人力にて支障木伐採を行った。)

A 掘削用地の所有者立ち会いで掘削用地の境界を定めた。この時、トレンチ周辺の平板測量を行い、縮尺1/200平面図を作成した。

B(常時流水のある小河川の水替え工事をφ500mm×L4000mmの黒ポリパイプ10本を使用して行った。)

C(地下水位低下のための排水溝(長さ15m幅1m深さ0.5m)を掘削し水中ポンプ2インチ2台を用いて、10日間24時間排水した。)

D支障物をとりのぞきトレンチを掘削した。掘削にあたっては、簡易測量でトレンチ掘削地点の中心線を決め、掘削形状を念頭に置いた外枠を設定して0.4m3バックフォ−(秋葉トレンチでは湿地用0.4m3バックフォ−)にて掘削した。壁面の掘削は、最初に角度を決め、それに沿って慎重に実行した。

Eトレンチ法面は、手作業で極力平滑に整形するように努めたが、礫質な堆積物については、状況にあわせて仕上げた。

Fオートレベルを用いて水準線を設定し、整形面に1mメッシュのグリットを設けた。

G壁面スケッチ(1/20)を詳細に行い、最終的には現地で討論しながら解釈図を作成した。

H法面に出現した材化石や腐植土等の試料を採取した。火山灰や粘性土層も採取して、試料分析を行う予定であったが、火山灰は存在せず、分析に適用できる試料は採取できなかった。

I地震イベントが確認できた箇所では、壁面の剥ぎ取り標本を作製した。

J平板測量を再度実施し、トレンチ位置・形状を記録した。

K一般公開

Lトレンチを埋め戻し、再度土地状況のチェック、とくに田等では、表層に岩片を残さないように細心の注意をはらい、地主立ち会いのもとに復旧した。