これまでに得られた調査結果をもとに、今後に残されたおもな課題点を以下にまとめる。
反射法地震探査による断層の追跡調査
深谷断層は、熊谷市域から本庄市域までの連続がほぼ確認されたが、断層の全長に関しては未解明な点が多い。最近の調査では雁行状に群馬県側へ連続することが示唆されているが、この地域では断層が河川堆積物下に伏在するため、断層の通過位置が明確でない。したがって、地震規模の想定に必要とされる断層長を明確にするため、反射法地震探査による断層の追跡調査がさらに必要である。
岡部S波A測線上における追加ボーリング調査
本調査では、この測線上においてS波反射法地震探査と群列ボーリングが実施され、断層の活動時期や平均変位速度などに関する情報を得ることができた。しかし、撓曲崖と断層構造との詳細な関係や、断層の最新活動時期など完新世における地震活動に関しては未解明な点が多い。今後、追加ボーリング調査や必要に応じてトレンチ調査などの実施が望まれる。
岡部S波B測線上におけるボーリング調査
この測線におけるS波反射法探査の結果より、表層部に変形した反射面とそれを覆う水平の反射面が認められ、詳細調査によりこの地点における断層の最新活動時期を把握できる可能性が示唆される。今後、群列ボーリング調査や詳細なコア試料分析などの実施が望まれる。
他地域における活断層調査
断層の活動性に関して十分な検討を行うためには、より多くの地点における断層情報を集積する必要がある。そのためには、他の地域において反射法地震探査や群列ボーリングなどの調査を実施し、深谷断層に関するより多くのデータを得ることが必要であろう。
以 上