平成10、11年度における活断層調査によって明らかとなった深谷断層に関する知見を以下にまとめる。
深谷断層は本庄市〜熊谷市にかけての約20km区間で連続することが確実であり、群馬県側および熊谷市域にさらに延長している可能性がある。
P波反射法地震探査の深谷測線では、断層は南側に傾斜する逆断層帯を形成し、深度150m付近以深の地層は断層によってずらされ、深度100〜70m以浅の地層が撓曲する地質構造が明らかにされた。また、本庄測線においても堆積層が南側では北傾斜し、北側でほぼ水平となるような傾斜変化が明らかにされ、深谷断層によって地層が撓曲する構造が確認された。
S波反射法地震探査より、本庄測線では深度5〜10m付近に推定される沖積層の基底面に約5mの標高差が見られ、反射記録よりその面は断層活動によって変形を受けた可能性のあることが示唆される。深谷断層の撓曲崖直下をとおる岡部A測線では、反射面の断層による変形が明らかであり、また沖積低地部の岡部B測線では深度約20m以浅において、変形した反射面とそれを水平に覆う反射面が認められた。
岡部町における群列ボーリング調査とS波探査結果より、この地点における断層活動は第2礫層堆積後(2〜1.5万年前以降)かあるいは第3礫層(完新世:約1万年前以降)堆積時以降におけるものと、第2粘土層堆積後(約20,000yBP以降)で第4礫層(=第3礫層)堆積前における活動が推定される。
各種の方法で推定された深谷断層の平均変位速度は、表7−2−1に示したように、おおむね0.3〜0.4m/1000yとなり、その活動度はB級となる。