ボーリング調査結果の概要は図6−2−1に示すとおりである。ここに示した地層区分は、層相と前掲の反射断面(岡部S波A測線)などをもとに行った。なお、ここに確認された各地層はそれぞれ第1〜2粘土層、第1〜4礫層などと呼ぶ。
図6−2−1 ボーリング調査結果の概要
コア観察による各層の層相について以下にまとめる。
第1粘土層:黄褐色系のシルト〜粘土である。全体に砂分を混入し、厚さ0.5m程度の粘土混じり砂層を下部にはさむ。粘土の下面はNo.1で確認されており、厚さは約3.7mである。
第1礫層:シルト〜粘土の基質をもつ粘土混じり砂礫(基質支持礫層)である。礫径は5〜50mmが主体的であり全体に淘汰は悪い。構成礫は亜角礫〜亜円礫が多く、礫種は砂岩、チャート、泥岩などを主体とする。
第2粘土層:均質な青灰色粘土であり、No.2地点を除いて最上部の0.5〜1.5m部分は黄褐色を呈して砂〜シルト分を混入し、腐植質な部分をはさむ。
第2礫層:第1礫層と同じ粘土混じり砂礫であり、後述の礫種構成分析においても相違は認められていない。
第3礫層:基質をほとんど持たない礫支持礫層として特徴づけられ、礫種構成分析より下位の第1、第2礫層と礫種構成が異なる。層相より、利根川あるいは小山川による河川堆積物と推定される。
第4礫層:No.4地点に見られるチャート礫を主体とする礫層であり、全体に基質が乏
しく下位に分布する第2礫層に比べて締まりがゆるい。また、ほとんど基質のない河川性の第3礫層とも区別される。部分的に腐植質な部分をはさむ。
表層部:No.1〜3地点間における第3礫層の上位には、軟弱な粘土とゆるい砂が互層
状に分布する。全体で約3mの層厚が確認されるが、各地点間に連続する鍵層が見られず明確な地層区分は困難である。また、最表層部はNo.4地点を除いて耕作土が分布する。当地点は7〜8世紀ころの岡部条里遺跡の分布地域であり、岡部町教育委員会(1998)によると、遺構面は深度0.5〜1.5m付近であることが確認されていることより、1.5m以浅の表層は人工的に撹乱されている可能性が大きい。
なお、肉眼によるコア観察では火山灰は確認されず、No.1、2地点のそれぞれ深度0.5m付近に軽石の微細片が見られたのみであった。