2−1 位置および連続性

図2−1−1に示すように、深谷断層の撓曲崖(低断層崖)は熊谷市から本庄市にいたる約10kmの区間で明瞭に追跡される。しかし、撓曲崖の北西側では利根川、南東側では荒川などの河川による浸食・堆積作用によって断層地形が消失し、その連続性は明確でなかった。

図2−1−1 深谷断層周辺の地形

平成10年度の調査では、断層の北西方向にあたる本庄市域でP波反射法探査が実施され、堆積層が断層の延長域で屈曲することが明らかになり、断層が北西方向に延長して伏在していることが確認された。また、山口ほか(1997)や井川ほか(1998)などの反射法探査により、断層の南東側は撓曲崖が確認されている熊谷市三ヶ尻付近を越えて熊谷大橋付近までほぼ直線的に連続することが明らかにされている。これらの断層確認地点をまとめて示すと図2−1−2のようである。これより、深谷断層は本庄市〜熊谷市にかけての約20km区間で連続することが確実になり、断層の長さは「新編日本の活断層」で示されていた断層長の約2倍となる。

なお、山口ほか(1998)によると熊谷大橋の南東約11kmの荒川河川敷付近においても、堆積層が北東側に傾斜する地層構造が確認されている。さらに、地質調査所が実施した群馬県高崎市域の反射法探査でも類似した構造が確認され、杉山ほか(1997)によって示された深谷断層系(仮称)として、図2−1−2に示した断層線以上に連続する可能性がある。

図2−1−2 深谷断層が確認された位置とその連続性