(2)深度変換

マイグレ−ション処理後の時間断面を、マイグレ−ションに用いたRMS速度より求めた平均区間速度を用いて深度変換し、相対振幅強度と零位相とを重ね合わせた深度断面図を作成した。図2−4−5図2−4−6にこれらの結果を示す。

相対振幅強度とは、深度断面の振幅をその大きさに応じた色で表示したものである。通常の表示では、大きい振幅は隣のトレ−スの上に描かれるため細部が不明瞭となるが、この表示では細部が明瞭となり、また負の振幅も情報として得られる。

また、位相データとは、各トレースを複素変換したのち、振幅情報を無視し位相情報のみを取り出したものである。この複素位相データのうち零位相に近い部分を黒線で示し、上記の相対振幅強度と併せて表示したものがこの図である。成層構造をなさない場所では、位相が乱れるため破砕部の把握に役立つものと思われる。また、振幅が相対的に小さい場所の情報も得られる。

なお、出力に際しては、鉛直距離/水平距離を1としている。

図2−4−3 マイグレ−ション処理後時間断面図(A測線)

図2−4−4 マイグレ−ション処理後時間断面図(B測線)

図2−4−5 相対振幅強度+零位相表示深度断面図

      【鉛直距離/水平距離=1】(A測線)

図2−4−6 相対振幅強度+零位相表示深度断面図

      【鉛直距離/水平距離=1】(B測線)