2−4−1 探査概要

反射法地震探査は深谷地区と本庄地区の2地区で実施した。これら2地区における各探査測線の詳細位置は図2−4−1、図2−4−2に示すとおりであり、いずれも深谷断層と交差するように設定した。これらの各図は、データ解析のために設定した重合測線を示したものであり、図中の数字はCMP番号である。

おもな探査諸元は以下にまとめるとおりである。

・震源種類      : 油圧インパクター(JMI−200)

・探鉱機        : G−DAPS4

・受震器        : 速度型地震計(SENSOR社 SM−11 6個/グループ 30Hz)

・収録時間       : 2.0 sec

・サンプリング間隔   : 1.0 msec

・発震点間隔     :   5 m

・受震点間隔     :   5 m

・標準水平重合数  :60重合

[A測線] [B測線]

・収録チャンネル数  : 120ch(sp 0− 88) 120ch(sp 27−205)

135ch(sp89−222) 135ch(sp208−342)

・標準最大受震距離 : 600m 600m

・標準垂直重合数  : 10回 10回

各2測線において実施したデ−タ処理手順および処理諸元を表2−4−1に示す。

表2−4−1 デ−タ処理手順および処理諸元一覧表

@初期編集:不良デ−タの除去およびCMP編集

A初期処理:(イ)プレ・バンドパス・フィルターリング 12〜150Hz

 (ロ)位相特性補償・・・・探鉱機の位相特性を補償するフィルタ−処理を実施

B振幅補償:(イ)原記録より統計的に求めた振幅特性カーブを用いた補償

 (ロ)各トレ−ス別にゲート幅250msで自動振幅補償(AAC)

Cデコンボリュ−ション:(イ)タイプ … タイムバリアント・ホワイトニング・デコン

 (ロ)自己相関を算出するゲ−ト長 … 1000msec

 (ハ)フィルタ−・オペレ−タ−長 … 120msec

 (ニ)ホワイトニング・ノイズ   … 3 %  

D振幅補償:(イ)原記録より統計的に求めた振幅特性カーブを用いた補償

 (ロ)各トレ−ス別にゲート幅250msecで自動振幅補償(AAC)

E表層静補正:観測記録の初動を読み取り、このデ−タをもとに屈折波トモグラフィー手法を用いて、静補正値を算出

F標高静補正 :CMP内の平均標高と各トレ−スの震源・受震点標高との差を1550m/secの表層速度を仮定して静補正

G速度解析 :CVS法およびセンブランスを用いた速度スペクトル法を併用して実施

H残留靜補正:最大補正量を7msecに制限した自動残留静補正

INMO補正・ミュ−ト 

J重 合 

Kタイムバリアント・フィルター :  0〜200msec : 20 − 170Hz

                 200〜500msec : 15 − 140Hz

                 500〜900msec : 13.5 − 90Hz

                 900msec 〜   : 12 − 65Hz

Lマイグレ−ション:FK法に基づく波動場補外法(下方接続)による

M深度変換

N標高静補正:基準標高と各CMPの平均標高との差を1550m/secの表層速度を仮定して静補正

図2−4−1 A測線重合測線位置図(図中の数字はCMP番号)

図2−4−2 B測線重合測線位置図(図中の数字はCMP番号)