(1)反射法弾性波探査結果

反射法弾性波探査の結果、全般に反射面は全般的にほぼ水平で、特定の位置での規則性をもった不連続は認められない。この特徴は、すべての測線について共通する事である。

しかし、距離900m付近(国道16号交差点のやや東)では、浅部にややたわみ状の変形が見られ、やや深部(深度400〜500m)では、わずかながら反射面に東傾斜の変化が認められる。この反射面の傾斜が認められるのは、堀口・清水(1981)により指摘された綾瀬川断層を挟んだ地区に相当する。

測点の2400m(岩槻台地、b`−4ボーリング地点の約200m東方)でも、やはり浅部にたわみ状の変形が、距離2200m〜2600mにかけて分布し、その直下の深度300m〜500mでは、東落ちの変形が認められる。深度500m以深では、反射面の不連続が認められ、図に細実線で示した位置を挟んで各反射面がわずかながら西に傾斜しているのが認められる。

また、終点付近の測点3300m以東でも深度300〜900m付近で、東側下りの反射面が得られているが、上下での反射面の変位が殆ど認められず、これらが構造運動に伴う撓曲等の変位を反映しているかどうかは疑問である。