(5)F層

b`−1孔の深度182.36〜205.13m(標高−165.24〜−188.01m)間に認められ、@下部の砂層とA上部のシルト層からなる。

@の砂層は、深度187.03〜205.13mに分布する。本層は、暗緑灰〜緑黒色を呈する淘汰の良い細粒砂を主とし、上部に中〜粗粒砂(一部に径1p以下のチャートの円礫を含む)、最上部にシルト混り極細〜細粒砂を含む。深度197.00〜 205.13m間には貝化石片を多く含む。特に上部の深度197〜203m間では、細片化した砂〜細礫状の貝殻片が多い。

この区間では、細片化した貝殻片を多く含む層と細粒砂層が、細互層状を呈する。下位のシルト層(G層)との境界はやや不明瞭であるが、貝殻片の非常に薄い層をもって接している。

Aのシルト層は、暗オリーブ灰色を呈するシルトからなり、最上部に極細〜細粒砂を伴う。深度182.98〜183.47m間には貝化石(カキ)を多く含む。シルト層の最上部は酸化し、やや黄灰色を帯びている。

本層の上位では、3.5章に述べる分析の結果、やや温暖な気候で、海水域に位置していたことが明らかとなった。