4−2−5 まとめ

本地区におけるトレンチ先行ボーリング調査の結果、

@a層の対比と傾斜

ボーリングNo.2孔の深度23.40m〜23.90m間、No.4孔の深度22.00m〜23.00m間にa層に相当する砂礫層が見られた。このa層が見られる深度とNo.2孔とNo.4孔の位置から、a層の角度を求めると西へ7゜傾斜していることが明らかとなった。

Ab層の対比と傾斜

ボーリングNo.2孔の深度20.80m〜21.25m間、No.3孔の深度20.65m〜21.06m間、No.4孔の深度19.60m〜19.84m間でb層の粘土層中に明紫灰色を呈する多孔質の層相的に同一の火山灰層(厚さ約45cm〜24cm)が見られた。これらのコアでの火山灰層の傾きは、それぞれ約10゜、約10゜、約5゜である。更に、No.1孔の深度18.80mに厚さ2mmの白色火山灰層が挟在しており、この層は8゜傾斜している。これらのことから、b層中の火山灰層の傾斜は、約5゜〜10゜と考えられる。

これらの結果から、ボーリング地質断面図(図4−7)を作成した。

以上の結果より、当地区においては久米田池断層の存在を示す顕著な証拠は見られない。しかしながら、当調査地点は、同断層の南縁終焉部にあたる可能性があることから、今後、同断層の北からの延長位置を確認するために、より広い範囲で物理探査やボーリングが必要であろう。