5−4−3 総括

本研究から、上町断層系はこれまでに考えられていた仏念寺山断層〜上町断層〜坂本断層までの総延長40kmを更に延長し、南部の久米田池断層まで達するものと考えられる。また、地形判読や現地調査からもその断層地形の保存状態は大阪南部の方が比較的明瞭である。南部の反射法地震探査結果からは坂本断層よりもその南部に延びる久米田池断層の方が変位量も大きく明瞭な断層と考えられ、断層運動は久米田池断層へと続くことが予想される。本調査では、最近の活動履歴および活動周期についての詳細な考察はできないが、今後の上町断層系の調査および防災計画上、非常に重要な最新データを提供する事ができると考えられる。