4−7−3 仏念寺山断層の性状

上述のように、上盤側と下盤側の落差は約140〜170mとなる。また、断層を含む急傾斜帯の幅は数十m程度と推定される。

本調査では、仏念寺山断層の上盤側と下盤側について、地下浅部の構造を知ることができた。また、地下での火山灰層を鍵層として、地層が傾斜していることも確認した。断層活動の評価については、断層の活動開始時期を、ここでは藤田他(1982)にしたがいMa5層堆積以降とし、その年代を約60万年前として計算を行なうと、活断層活動度は見かけ上B級となる。しかし断層の活動時期については本調査で新たな結果は得られず、目的とした最新の断層活動時期についても、新たな証拠は得られなかった。