6−1−4 作業内容及び作業に当たっての注意事項

@ 調査用地の設定

監督官の指示により、調査用地内にトレンチ掘削用地及び掘削残土置場等の作業用地を設定した。境界地点に当たっては、正確に復旧できるように杭等で目印を付けた。

A トレンチの規模

トレンチの規模は、次のとおりとし、深さ2.5m付近に幅1m程度の観察用通路を取り付けた。法面傾斜は60度程度とし、各法面ごとに一定の傾斜とした。

B 掘削残土の保管

掘削残土は雨により流れ出したり、崩壊の危険がないように、また、同時にトレンチの埋め戻しに支障を来さないように、ブルーシート等により適切に保管した。

C 排水

トレンチの中の湧水は、水中ポンプを用いて排水した。排水に当たっては集水溝や水田への砂泥流入等の公害が発生しないようにした。

D トレンチ法面の整形

掘削したトレンチ法面は、地層の詳細な観察ができるように、人力で余分な土石を除去し平滑に整形した。

E グリッドの設置

整形したトレンチ法面には、観察及びスケッチの座標として1mメッシュのグリッドを設けた。グリッドは、以下の手順で設置した。

A トレンチ法面の上端に杭と板で柵を作る。

B 板の水平距離1mごとに釘を打ち、黄色の塗装をする。また、5mごとに赤色の塗装をする。

C トレンチ法面上にレベルを用いて基準となる水平線を取り、水糸を張る。                   

D 水平線を基準として、法面長1mごとに目印を付け水糸を張る。

F トレンチ法面の観察及びスケッチ図の作成

整形した法面の地質を詳細に観察し、縮尺1/20スケッチ図を作成する。観察及びスケッチ図の作成は、次の要領で行った。

A スケッチの縮尺はS=1:20とした。

B 観察は肉眼で識別でき、かつ所定の縮尺でスケッチ図に表現できる精度の単位毎に地層区分し、単層ごとの層相、変形構造、堆積構造、堆積 ユニット、地層境界の性状、層位関係、断層・亀裂、動植物遺体、液状化跡、考古遺物等について詳細に行った。

C スケッチは、原則として法面1面分が終了した時点で監督員に提示し、その了承を得てから次のスケッチに進むものとした。

D 単層間の不整合、断層面と単層の関係、層準毎の変形の違い等を総合的に判断して、断層活動が生じた層準(イベント層準)を認定し、その層準をスケッチ図に表示した。

G 試料採取

各法面での地層の観察、スケッチ及び記録が完了した後、イベント層準の年代測定に必要とされる層準から以下の試料を採取した。

A 14C年代測定用試料(木片、泥炭層等)

B テフラ試料(火山灰)

C 花粉分析用試料(有機質シルト・粘土層)

H トレンチ平面図の作成

平板測量によりトレンチ平面図を作成した。トレンチの周囲5m〜20m以内の地形を合わせて表記した。縮尺はS=1:100とし、高さの精度は±5cmである。

I 現場管理

調査用地の保全及び安全管理には十分注意し、特に、トレンチ周囲にはトラロープを張り、関係者以外のものが無断で立ち入らないようにした。また、降雨等により法面が崩壊するおそれがある場合にはビニールシートで覆い崩壊を防ぐものとした。

J 現地調査本部及び看板の設置

調査用地内またはその隣接地に現地調査本部及び看板を設置した。

K 調査用地の復旧及び撤収

トレンチの埋め戻しは、掘削残土を転圧して十分につき固めながら慎重に行った。埋め戻し後は、直ちに仮設物、工事機器等を撤去し、調査用地を原形に復旧するものとした。