3−2−1 調査方法

本業務では岡山県大原断層付近におけるリニアメント群について、縮尺約4万分の1,1万分の1の白黒空中写真を用いて、断層や褶曲などの構造運動に起因した変位地形の可能性のあるリニアメントを抽出した。

リニアメント」,「線状模様」という用語の用い方に統一した見解はないが、本調査では空中写真判読から抽出されるリニアメントのうち、第四紀における断層,褶曲等の構造運動を反映している可能性があり、直線状に配列する地形を「リニアメント」と呼ぶことにする。 空中写真の実体視による地形判読は、野外調査の予察として有効な方法であり,地形図には表示し得ない小規模な地形の判別や広い視野からその形態や分布などの諸特徴を把握することができる。

 リニアメントは変位地形の可能性を持つ個々の地形形態が直線的あるいは弧状に配列している地形である。一般に断層に伴う変位地形と言われている地形は表3−2−1図3−2−1に示すようなものがある。